【辻部さん】

 日本空手道義心塾(三重県伊賀市久米町)で稽古に励んでいる市立上野西小3年の辻部斗稀さん(9)がこのほど、大阪府門真市の門真スポーツセンターで開かれた「第13回空手道選手権大会超華激輝杯」の小学3年男子ビギナークラスで優勝した。

 オープン参加形式の同大会は、年齢、性別、階級別の各クラスにエントリーし、トーナメント方式で対戦する。今年は全国から694人が参加して9月28日に開かれ、辻部さんがエントリーしたクラスには16人が出場。防具を身に着けて相手に突きや蹴りなどの技を出す「組み手」で、辻部さんは初戦から決勝までの4試合を勝ち抜いた。

 身長135センチ、体重43キロのがっしりした体形からの突きは威力十分。同塾の早瀬英次塾長は「体が大きい分、有利な面もあったが、毎週の稽古で一生懸命に努力している成果」と評価する。

「稽古が楽しい」

 辻部さんは6歳から空手を始めた。母の礼子さんは「スポーツはあまり得意でなかったが、空手を通して力をつけ、精神的な落ち着きや礼儀も学んでほしかった」と話す。

 辻部さんは「今まで大きな大会に2回出場したけれど、優勝は今回が初めてで、すごくうれしい。週2回の稽古は楽しいし、ミットにパンチを打つのが好き」とニッコリ。

 礼子さんは「試合で勝ち進むにつれて顔つきも変わり頼もしく思った。稽古を積み、これからも強くなってほしい」とエールを送る。

 開設以来36年間で3500人を超す塾生を育ててきたという早瀬塾長は「真剣に練習すれば、誰でも技術は確実に伸びる。精神面も含め、辻部さんのこれからの成長が楽しみ」と期待を寄せた。

 問い合わせは同塾(0595・24・4172)まで。

- 広告 -