【新しくなった看板の横に立つ藤井さん(右)と名張市観光協会の玖村健史事務局長=同市赤目町長坂で】
三重県名張市赤目町長坂の赤目四十八滝キャンプ場が11月1日、市観光協会の運営で「Lodge Akameto(ロッジアカメト)」として再オープンする。管理人の藤井勇輔さん(35)が、新たな挑戦への思いを語った。
同キャンプ場は、1993年に市が開設。施設の老朽化で廃止の検討もあったが、2019年に市が国の交付金を活用し、バンガロー棟やシャワールームの新設などのリニューアルを実施。地元の青年有志が立ち上げた一般社団法人「滝川YORIAI」が運営を引き継ぎ、民営化された。
しかし、給水設備の老朽化などを巡って同法人が運営から手を引き、今年4月から休業。市観光協会が8月から運営を引き継ぎ、給水設備の補修を経て再出発を果たす。
新名称の「to」には、「赤目と〇〇」というように、地域や企業、人々をつなぎ、新たな関係を生み出す願いを込めた。バンガローキャンプ場としてだけではなく、移住希望者が地域に触れ、暮らしを体験できる多機能チャレンジステーションとしての役割も担う。

現在はテントサイト5か所、バンガロー(定員4人)4棟、多目的ロッジ(定員20人)1棟を備える。コイン式シャワーや洋式トイレも完備しており、料金などはホームページ(https://akameto.jp/)で確認できる。飲料水については持参を呼びかけている。
管理人の藤井さんは、30歳の時に大阪市から名張市に移住。滝川YORIAI時代から運営に携わってきた。
再スタートを機に、ウェブ予約サイトの導入や近くの日帰り温泉との新たな連携、市内の事業者の協力による手ぶらBBQメニューの追加など、サービスを拡充した。今後はロッジの空調整備やサウナの導入なども進め、インバウンド誘致にも力を入れる。年間約1600人だった利用者を2000人まで増やす目標を掲げている。
藤井さんは「手ぶらでも気軽に楽しめる、グランピングとキャンプの中間のような場所にしたい。赤目の自然と地域、人をつなぐ拠点に育てたい」と話した。
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