【(右写真)投球する堀内さん、(左写真)バットを構える山村さん】
11月に静岡県である軟式野球の「第23回全国中学生都道府県対抗野球大会in伊豆2025」への出場権をかけた東海ブロック代表選考会が、10月11日に亀山市で開かれる。20人で編成された三重県選抜チームには、伊賀・名張両市から3年生2人ずつが選ばれ、練習試合などで連携を深めている。
チームの勝利のために 名張中 堀内さん・山村さん
名張市立名張中(丸之内)からは投手の堀内淳司さん、内野手の山村俊輔さんが出場する。
堀内さんは小学3年から名張少年野球団でプレー。緩急のつけ方やタイミングの外し方などで勝負する投手で、特に中学最後の今年は投球術が成長。「冬に皆でトレーニングをして夏に県大会に出場できたことが思い出」と語る右腕は「テンポ良く投げ、チームの勝利に貢献したい」と意気込んでいる。
山村さんは、小学校年代は2つのチームでプレーし、中学では主に三塁手として堅実な守備と長打力を磨いてきた。県選抜チームは「全員がレギュラーを取りたいという気持ちが強い」と感じたといい、「三重の優勝はもちろん、全打席打てるよう頑張りたい」と抱負を話した。
顧問の西村俊紀教諭(31)は「誰よりも練習し、何事にも全力で取り組める2人なので、試合で結果を出し、勝つためにできることをやってきてほしい」とエールを贈っていた。

小3から一緒に 崇広中 山本さん・黒木さん
伊賀市立崇広中(上野丸之内)からは、同じ誕生日の幼なじみ、山本蒼馬さんが外野手、黒木琉維さんが内野手として選ばれた。
活動を休止していた新居地区の学童野球チーム「高旗スピリット」が復活した2019年、3年生だった山本さんと黒木さんが入団し、卒団まで同学年は2人だけ。「ずっと2人でやってきた」と互いに振り返るように、中学でも主に投手陣の二枚看板として引っ張ってきた。
今春の県大会1回戦、終盤までリードを許していたが、黒木さんのサヨナラ満塁ホームランが窮地を救い、崇広中は4強に躍進。2人にとって中学年代で最大の思い出になったという。9月の三重県選抜大会で優秀選手に輝いた山本さんは「磨いてきた守備と積極的な走塁を見せたい」、黒木さんは「特に二遊間の守備で、丁寧さを忘れず、でもがむしゃらにプレーしたい」とそれぞれに思いを語った。
顧問の岩本康平教諭(36)は「中心となって引っ張り、野球に取り組む姿勢を見せてくれた2人なので、県選抜ではこれからのステージに向けて役立つことを学んできてほしい」と話していた。
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東海選考会には4県の選抜・代表が各1チーム出場し、トーナメント初戦を勝った2チームが全国大会に出場できる。三重県選抜は22年に全国3位に入った実績がある。