玉置和雄さん(88)
「すべては心の決めたままに」。1年半前、三重県伊賀市で行われたNHK「のど自慢」で特別賞を獲得した時に歌った「マイウェイ」の一節だ。歌を趣味として地元や大阪などで舞台に立ってきた。
また、20歳のころに日展で見た作品に憧れて絵筆を取り、60年以上が経つ。米寿を越えた今も2つの趣味を中心に日々を忙しく過ごしている。
大阪府出身で、大阪市内の自動車関連の会社に就職。名張へ転居後も、60歳の退職まで10年余りは同市から通勤した。
絵画は20歳のころ、大阪市内の絵画クラブで学んだ。2006年からは名張市美術展にも出品して入賞も経験し、現在は名張市美術作家協会など市内の有志グループで主に油彩画を描いている。
歌は、1972年に大阪・フェスティバルホールで第九を歌ったのが始まり。
名張では30年ほど「第九を歌う会」に参加していた。コーラスアンサンブル「ロンド」や、「大人たちのdokidokiコンサート」でも歌声を披露。
月に数回は、歌好き仲間ら8人と結成した「シンク」で市内のデイサービス施設へ歌いに行ったり、音楽療法の講師とともに市内の高齢者施設を慰問したりしている。
「絵は題名から考えて描く。気持ちや心情を表現していきたい」。のど自慢で歌った「マイウェイ」も「歌詞の意味を考えて、自分の来し方とこれからを重ねた」という。
「特に体に悪いところはない。地元でも知らないことがまだまだあるので、研究してみたいね」と意欲的だ。
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