手話で伝わる「防災」 トイレ対策学ぶ 伊賀のサークル

手話通訳を交え、簡易トイレの使い方を学ぶ参加者ら=伊賀市で

 「聴覚障害者のうち手話通訳が必要な人は、一般的な防災訓練や講話などでは参加すること自体が難しく、必要な情報や備えておくべきことが伝わらない」。そんな気づきから、三重県伊賀市の「上野手話サークル」は9月の防災学習会で災害発生時の簡易トイレの使い方や清掃・衛生面の注意事項などを学んだ。

 同サークルでは4年前に市消防本部で「救命入門コース」を受講したのを機に、テーマを決めて防災学習会を毎年実施している。今回は、忍術や防災を中心とした幅広い見識で講演・啓発活動を行っている防災士の三橋源一さんが講師を務め、一般参加も含め約30人が参加。手話通訳者と盲ろう者通訳介助員が手話通訳と触手話で内容を伝えた。

 三橋さんは、発災時にトイレが普段通り使えなくなる可能性があること、感染症予防のためトイレが清潔に保たれている必要性、インフラがいつごろ復旧するかの見通しを分かる範囲で知っておくことなどを解説。後半はさまざまな形状の簡易トイレを使い、便に見立てた人肌のお湯に凝固剤を入れて固まる様子を体験し、ビニール袋を二重にして取り付ける手順を実践した。

 参加したろう者の50代男性は「災害時に男女で必要なトイレの数が異なることは初めて知った。万一の時に避難する場所を再確認し、携帯用トイレも準備しておきたい」、企画に携わった山本啓子さんは「これからも、このような体験を通して、届いていないと感じる情報や知恵を届けられるよう取り組んでいきたい」と話した。

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