家族3世代で「鼻高」披露へ 29日に伊賀・田守神社で獅子神楽 

10月7日夜に地区の集会所で行われた鼻高の稽古の様子=伊賀市菖蒲池で

孫と祖父が天狗、父が獅子、母が太鼓

 三重県伊賀市蔵縄手の田守神社で10月29日に営まれる秋の例大祭で、菖蒲池・古山界外地区の菖界獅子神楽保存会が獅子神楽を奉納する。演目の1つ「鼻高」で天狗役を務めるのは、田中満さん(64)と孫で成和東小1年の谷口晴都さん(7)。晴都さんの母・利佳さん(34)が太鼓、父・裕亮さん(34)が獅子頭を担い、家族3世代で伝統の舞を支える。

 鼻高は、天狗が眠っている獅子を起こす内容で、約30分に及ぶ。晴都さんの出演は、同保存会で過去最年少という。晴都さんとともに演技する田中さんは「孫と一緒にできてうれしい。いろんな動きがある中、よく覚えた」と目を細める。

 谷口さん一家に参加を呼び掛けたのは、同保存会の松下隆志会長(74)だった。「女性が太鼓を担ったことはなかったので、ぜひやってほしかった」と話す。

 利佳さんは「父が長年保存会の活動を続けていることは知っていたが、まさか自分がやるとは思わなかった」と振り返る。太鼓の演奏を覚えるため、保存会の先輩に「もう一回叩いてください」と頼んだり、手元を動画に撮って繰り返し見返したりした。自宅でも一家で練習しており、指にはまめができたという。「家族で本当に貴重な体験をさせてもらっている」と話す。

 晴都さんはサッカーの習い事がない日に週2、3回、鼻高の練習をしている。「おじいちゃんと一緒にやるのは楽しい」と笑顔を見せる。稽古の後にもらう菓子も楽しみの一つだという。「太鼓を覚えて、獅子もやりたい」と次の目標を語る。

 田中さんは「当日は大勢の人の前で披露することになるが、練習通りに演技してほしい」と孫に期待を寄せる。松下会長は「たくさんの人に見に来てほしい」と呼び掛けている。

(左から)田中さん、晴都さん、裕亮さん、利佳さん=同

 保存会は1972年、菖蒲池と古山界外の2地区で発足。神社への獅子神楽奉納は周辺7地区が持ち回りで担ってきたが、高齢化による担い手不足を受け、3ブロックに分ける新たな地区編成に移行。同保存会として奉納するのは今回が初めて。同神社の獅子舞は、4人で操るのが特徴となっている。

 例大祭は29日午後1時から発輿祭、同3時から本宮祭が営まれる。獅子神楽は本宮祭に合わせ、同3時ごろから披露する予定。

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