【制作中の「西名張駅」の模型を手にする米田さん(左)と南方さん=名張市で】
伊賀鉄道沿線の風景を精巧に再現した大型ジオラマが、8月2日に三重県伊賀市上野丸之内のハイトピア伊賀で開かれる「伊賀線開業110周年記念イベント」で披露される。制作者は、伊賀鉄道友の会に所属する名張市百合が丘東の会社員、南方栄樹さん(33)と、同市丸之内の会社員、米田昌訓さん(38)。長い歳月をかけて作り上げてきた力作を、広い会場で展示する。

伊賀線まつりなどでも公開してきたが、今回は幅約8メートル、奥行き約4メートルに規模を拡大する。南方さんは「今回は伊賀線の7割の風景を再現する」、米田さんは「持っているものを全部出す勢いで展示する」と意気込む。制作は全てボランティアで、資材費なども自己負担しながら本番に向けて仕上げを進めている。
西名張駅よみがえる
目玉は、1964(昭和39)年に廃止された旧西名張駅の再現だ。かつて名張市木屋町にあり、伊賀線の終点だった同駅を手掛ける米田さんは、図書館に通い、郷土資料から当時の写真を集めた。
駅舎は表面に木材を貼り付け、実際の建材に近い質感を再現。車庫の他、周辺に多く集まっていた製材工場なども含めて仕上げる予定だ。同駅を模型で再現した例はこれまでほとんどないといい、米田さんは「地元でも知らない人は多いはず。実際に見てもらい、懐かしんでもらえたら」と話す。
この他、伊賀上野駅や上野市駅、伊賀神戸駅を始め、沿線各地の風景も細部まで再現。民家や商店、電柱、信号機なども多くを手作りしている。現地で細部を確認することも多く、住民から不審者と勘違いされて声を掛けられたこともあったという。

架線柱1本に2時間
地面の起伏作りや塗装、水面の質感を表現する作業には特に時間がかかるといい、南方さんは「1本の架線柱を作るのに2時間かかることもある」と苦笑。それでも完成へ向けて2人は仕上げを急ぐ。会場では、子どもたちが自分で列車を操作できる小型模型の運転体験コーナーも用意する。
南方さんは「鉄道ファンだけでなく、地域の人たちにも伊賀線の魅力や沿線風景を楽しんでもらえたら」と来場を呼び掛けている。
〈YouTubeでショート動画(https://youtube.com/shorts/M-4Ourj2iMo?si=NLa8Ewqtz33HSLwz)〉


110周年イベント 8月2日にハイトピアで
伊賀線開業110周年を記念したイベント「ありがとう110年、この先も伊賀の足として…」が8月2日午前10時から午後3時まで、伊賀市上野丸之内のハイトピア伊賀5階で開かれる。入場無料。雨天実施、荒天中止。
伊賀鉄道友の会と伊賀鉄道の共催。伊賀線ジオラマの他、大型モニターを使った運転シミュレーション体験、車両写真展などが楽しめる。重さを110グラムに合わせるゲームや「プラレール」の展示も行う。特設ステージでは、記念トークショーやクイズショー、運転士によるマジックショーを開催する。
会場限定で、110周年記念入場券セット(1100円、300セット限定)の他、記念特製駅弁(2種類、各1500円、計110個)と記念特製和菓子セット(1300円)を販売。駅弁または和菓子の購入者には記念ペーパークラフトを1枚プレゼントする。
また、「令和8年8月8日」に「8」が3つ並ぶことを記念した入場券セット(2種類、各880円、計600セット)を先行販売。当日は小学生以下の子どもを対象に、伊賀鉄道全線が終日無料となる。
イベントの詳細は伊賀鉄道ホームページ(https://www.igatetsu.co.jp/)で確認できる。


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