【作品を手にする福森さん】

 「年は取っても頭は老いていかないよう、挑戦を続けたい」。1年ほど前から、さまざまな色の針金をねじったり切ったりして立体的に仕上げる「針金アート」に取り組んでいる、三重県名張市南町の福森幹男さん(78) 。「分からないことがあっても、試行錯誤し自分で解決していくのが面白い」と制作に熱中している。

 75歳で段ボール製造機械メーカーを退職後、「何かやってみたいことは」と探し始め、折り紙や絵画、水引アートなどに取り組んでみたこともあった。そんな折、立体的で光沢のある海外の針金アート作品を動画サイトで見つけ、今年に入って本格的に作り始めたという。

 作るのは竹や松などの植物が中心で、土台作りからこだわり、これまでに約30点を制作。材料は通販で購入しているが、「基本的には材料費だけで、あまり費用もかからない。ペンチなど簡単な道具でできるのが魅力」だそう。難しい箇所は、先に作っている作家らの動画を参考にしながらデザインを考える。

 縁起の良い題材が多いため、年末年始を控えて周囲からの期待も高まっており、「それも励みになる」と笑う。既に来年の干支・午の作品に取り掛かっており、「年始に向けて仕上げていきたい」と意欲を語った。

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