【稽古に励む(右から)礼華さん、布生さん、久米さん。左は寛七郎さん=伊賀市朝屋で】

 三重県伊賀地域では触れる機会の少ない日本舞踊を身近に感じてもらおうと、伊賀市朝屋で教室を開いている日本舞踊花柳流師範の花柳琴まりさん、寛七郎さん親子が、12月20日午後1時から名張市松崎町のadsホールで2年ぶりの舞踊会「寛桜会」を開く。入場無料、申し込み不要。

 舞踊会では、2人が指導する小学1年から70代後半の生徒たちが舞台に上がる。今年1月に習い始めた上野西小2年の久米智巳さん、同小1年の礼華さんきょうだいは、公募の児童5人とともに踊る「四季彩童歌」が初舞台で、「2人でしっかり頑張りたい」と話す。

 小学1年時の体験事業をきっかけに習い始めた城東中1年の布生涼葉さんは、年頃の女の子の心情を描いた「手習子」を1人で務める。「先生のお手本や自分の動画を見て家でも自主練習している」そうで、「緊張を表に出さないように舞台に臨みたい」と語った。

師匠・寛十郎さんも出演

 5月10日に大阪・関西万博の「上方伝統芸能公演」に出演し、翌日から2週間、中村鴈治郎さん、片岡愛之助さんらとともに、大阪松竹座での「薫風歌舞伎特別公演」に立つなど、多くの舞台に上がってきた寛七郎さんは、今回は第1部の「風流船揃」を花柳伊楓さんと踊り、第2部では「独楽」に出演。舞踊会の締めくくりは、琴まりさんと寛七郎さんの師匠である花柳寛十郎さんによる「鐘ヶ岬」。

 7回目を数える舞踊会には、賛助も含め約30人が出演予定。寛七郎さんは「舞台に上がりたい』という思いを持って稽古に励んでくれている皆さんが、会を重ねるごとにできることや挑んでみたいことが幅広く積み重なり、成長していく姿をうれしく感じている。毎回楽しみにしてくださる地元の皆さんのためにも、全員でより良い舞台にしたい」と思いを語った。

 問い合わせは花柳さん(0595・21・8135)へ。

2025年11月22日付904号2、3面から

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