【シミュレーターを体験する委員=名張市蔵持町芝出で】

 三重県警は今春、3DCGで再現された街を舞台に危険予測を体験できる「交通安全シミュレーター」を導入した。交通事故を防ぐため、活用を推進している。

 シミュレーターは、自動車・自転車・歩行者の3つのモードを選ぶことができ、前後計4つのスクリーンに映し出されるリアルな映像の中で、危険を察知し安全な行動をとる訓練ができる。名張署で10月9日にあった警察署協議会で、委員らが自転車モードを実際に体験した。

 自転車にまたがり、昼夜や晴雨など条件を変えながら、見通しの悪い交差点や路上駐車する車の脇を進む。すると、バイクが後方から追い越してきたり、車の陰から子どもが飛び出したりと、緊迫した状況が画面に次々と現れる。危険を回避できず事故になることもあるが、同じ場面を上空視点などから再確認し、どうすれば事故を防げたのかを振り返ることができる。

 同協議会委員の松崎瑠美さんは「体験してみて、安全確認の大切さを改めて感じた。人の体験を見るだけでも勉強になるので、お勧めしたい」と話した。

 同署は今後、交通安全教室や企業研修、高齢者向け講習などでこのシミュレーターの活用を進める方針。希望があれば、県警本部と調整後、各会場などで体験会を実施する。

 問い合わせは同署(0595・62・0110)または県内の最寄りの警察署へ。

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