【ずらりと並ぶ目玉付きのコキアと(手前から)雪岡さん、吉田さん、澁谷さん=伊賀市予野で】

 三重県伊賀市予野の予野公民館前の交差点脇に、目玉の付いた緑色のコキアが15本並んでいる。近くに住む吉田幸子さん(88)方の花壇で、行き交う車のドライバーや通学する児童に楽しんでもらおうと、家族で育てている。

 コキアはヒユ科ホウキギ属の一年草で、原産はユーラシア大陸。ふんわりとした丸い形が特徴的だ。

 かつて畑だった場所に20年ほど前から花を植えてきたが、5年前から暑さに強いコキアを植えるようになった。3年前からは娘夫妻と孫の発案で、手作りの目玉を付け始めた。毎年種が採れるため、本数は年々増えている。

 今年は春に植え、8月に目玉を設置。発泡スチロールにペンキで瞳を描き、細い針金でくくり付けたもので、見上げていたり、横を見ていたり、目をつぶっていたりと、さまざまな表情がある。

 時には雨や風で外れてしまうことや、倒れてしまうこともあるが、その度に吉田さんたちが直している。

 吉田さんは「通りがかった人たちが喜んでくれている。コキアを見て、心を癒やしていただけたら」と話した。例年、例年、9月中は緑色だが、10月には紅葉する。その後、吉田さんはコキアを使ってほうきを作るそうだ。

交差点のすぐ脇に並ぶコキア=同

※YOUで職場体験学習に取り組んだ名張市立北中3年の澁谷友進さんと雪岡俊斗さんが取材を担当しました

- Advertisement -