伊賀ドキの人　挑戦が生んだ「輝き」

倉津悠里さん（33）

　三重県名張市夏見のビューティサロン「Éclat（エクラ）」のオーナー。4人の娘を育てながら、「ずっと技術者でいたい」と胸を張る。

　同市出身。名張高校を卒業後、地元の携帯ショップに就職した。出産を機にパチンコ店へ転職したが、コロナ禍で勤務日数が減ったことが転機となった。高校時代から思い描いていたネイルの道を目指し、働きながらスクールに通い始めた。

　2年間の学びで、ネイリスト技能検定1級やジェル検定上級など7つの資格を取得。市内の一室を借りて実践を重ね、2023年8月にフランス語で「輝き」を意味する屋号「Éclat」を掲げた。今年5月、現在地へ店を移した。

　倉津さんの強みは「その人に合ったジェルベースの見極め」だ。他店で浮いてしまったネイルが長持ちするようになったと喜ばれた時、大きなやりがいを感じる。

　顧客層は20代から70代と幅広い。市内で初めて導入したという留め具のないアクセサリー「パーマネントジュエリー」には、男性客も訪れる。

　施術後には感謝のメッセージとともに写真を送り、顧客との信頼関係を深めている。「新しい知識をたくさん採り入れ、お客さまに満足してもらいたい」と笑顔で語り、いつか子どもたちにもネイルやジュエリーマタニティアートを施す日を思い描く。

　趣味は御朱印集めで、桑名市と石垣島の神社を訪れた。子どもが自立したら世界遺産巡りをしたいそうで、検定への挑戦も意欲的だ。