【テープカットする関係者(左)と忍者体験施設の内部=伊賀市で】
中心市街地の活性化を目的に三重県伊賀市が官民連携のPFI方式による「にぎわい忍者回廊整備事業」の一つとして進めてきた伊賀流忍者体験施設「万川集海(ばんせんしゅうかい)」(同市上野丸之内)が8月27日、オープンした。セレモニーには来賓ら関係者約30人が出席し、新たな観光施設の開業を祝った。
「遊んで、食べて、泊まれる忍者体験空間」として誕生した同施設は4階建て。忍者体験の部分は3階までが吹き抜けになっており、洞窟のような空間に吊り橋や幅が狭い通路を上り下りしながら進む。
予約制の忍者体験は音声ガイドを聞きながら空間を歩いて忍術書の「万川集海」を学ぶコース(約20分、高校生以上2000円)と、忍者衣装に着替えて45種類のうち8種類から12種類の忍術を体験するコース(約2時間、同6000円)を選べる。対象は小学生以上で、伊賀市民には割引がある。
最上階の忍者レストランでは、地場産の伊賀米や伊賀牛、季節の野菜などを活用した料理や地酒を提供する。2階には忍者グッズや地元の名産品を取りそろえた土産店、1階には「忍者隠れ宿」が3室(1室2人利用、1泊10万円から)あり、外風呂とサウナを完備する。
市と事業契約を結び同施設の設計、施工、運営を手掛ける特別目的会社「伊賀市にぎわいパートナーズ」の吉綱利明・代表取締役は式典で「外観はシンプルだが、中は複雑な構造でいろんなものを詰め込んだ施設。国内外の人にたくさん来ていただけるよう、観光で伊賀の街を選んでいただけるよう魅力を出していきたい」と話した。
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