【稲沢さん(左)と山口さん】

 三重県伊賀市の柔道教室「誠心塾」で稽古に励む市立緑ヶ丘中(緑ケ丘本町)の3年生2人が、8月に開かれる全国大会と東海大会に出場する。階級は異なるが、ともに小学生のころから柔道に打ち込み、同じ畳の上で汗を流してきた“盟友”が、中学年代最後の舞台に臨む。

 7月末の県大会で男子81キロ級を制した稲沢虎哲さん(15)は、8月19日から福岡市で開かれる「第56回全国中学校柔道大会」に出場する。大腰や大内刈り、出足払いなど足技を生かした投げを得意とし、初の全国大会を前に「会場の雰囲気にのまれず、ベスト8までは行きたい」と意気込んでいる。

 男子66キロ級の山口千寿さん(14)は、同9日に愛知県知多市である「第47回東海中学校総合体育大会柔道大会」に出場。県予選は準決勝で敗れたものの、3位決定戦では得意とする内股で一本勝ちを収めた。東海での目標は3位以内に入ることだ。

 2人は昨年と今年、県の指定選手として合宿などに参加。稲沢さんは山口さんを「力が強く技の切れ味もある。キャプテンとして皆をまとめている」、山口さんは稲沢さんを「足技や駆け引きがうまく、強い相手に向かっていく姿勢がすごい」と認め合う間柄だ。ともに県予選前はけがに苦しんだが、励まし合ってモチベーションを高めてきた。

 同教室は、学校に柔道部が無い中学生の受け皿になればと、2023年春に発足し、現在は未就学児から社会人まで30人余りが参加する。山村俊巳代表は「予選でできなかったことを全国・東海でやれるよう、3年間練習でやってきたスケジュールをもう一度組み立てて課題や修正点を解決し、大会には自信を持って臨んでほしい」と背中を押した。

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