【イベントで熱唱する坂田さん(提供写真)】

悔し涙を力に変えて

 「歌い終わった後のお客さんの拍手が最高」。三重県名張市立箕曲小3年の坂田澪さん=同市瀬古口=は、「REI」というアーティスト名で地元や大阪などのイベントに出演し、8歳とは思えない感情のこもった歌声を披露している。既に人前で歌う楽しさを実感し、「たくさん出演して歌いたいし、キーボードを練習して、いつか弾き語りもしたい」と意欲的だ。

 両親が聞いていた、さまざまなジャンルの音楽に囲まれて育ち、小学校に入学したころから、NHKの「のど自慢」に出たいと熱望してきた。しかし参加資格が中学生以上と聞き、「じゃあ、今から勉強していこう」と勧める両親に連れられ、2023年の5月から市内にある音楽教室「ソウルクリエイトミュージック名張教室」に通い始めた。

 当初は人前で歌うことに強く緊張し、何とか歌い始めても泣いてしまうことがあった。だが、「泣いたことが自分でも悔しい。泣かずに歌おう」と努力し、カラオケ店のステージで客を前に歌うなど場数を踏むことで、次第に舞台度胸が備わってきたそうだ。

 4オクターブ出せる音域の広さを生かし、ポップスから洋楽まで幅広く歌う。特にMISIAやビヨンセがお気に入りで、現在も月に2回、同教室でボイストレーニングに励んでいる。

大会で優勝

 5月に四日市市で開かれ、23人が出場した「キッズカラオケ大会」では、MISIAの「逢いたくていま」を熱唱し見事優勝。他にも、大阪市での「歌うまキッズ歌謡ショー」や、名張での「隠(なばり)BARIフェス」など、出演機会も増えてきた。

 「夢に向かっている娘を、ただ応援するのみ」という両親が更新するインスタグラム(@SINGER.REI)では、坂田さんが実際に歌っている映像も見ることができる。

 目標は「歌手になること」。真っすぐ先を見つめる坂田さんは「コンサートでは一人のパフォーマーとして、イベントを盛り上げられたら」と頼もしい表情で語っていた。

19日コンサート出演 伊賀・博要の丘

 坂田さんは、7月19日に伊賀市種生の博要の丘で開かれるイベント「山の学校市場in博要の丘&TONARIGUMI(となりぐみ)コンサート」に午後1時ごろ出演し、ミセスグリーンアップルの「ライラック」、緑黄色社会の「恥ずかしいか青春は」などを歌う予定。

 同イベントは午前10時から午後4時までで、弾き語り、合唱など8組ほどの出演者とキッチンカーなどが参加予定。入場無料。

 問い合わせは花垣さん(090・4869・0311)へ。

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