【ユース選手権で壁を登る小山さん(提供)】

トレーニング強化「気負わず全力で

 鳥取県倉吉市で5月31、6月1日に開かれたスポーツクライミングの「第11回ボルダーユース日本選手権倉吉大会」男子ボルダーU17の部で、三重県立上野高校1年の小山楚嵐さん(16)=名張市東田原=が優勝した。7月28日からフィンランドの首都ヘルシンキで開かれる「クライミングユース世界選手権」に日本代表として出場する。

「いつかは」思い秘め

 テレビ番組を機に、小学生のころ始めたスポーツクライミング。ボルダーは、高さ5㍍以下の壁に設定された複数の課題を制限時間内にいくつ登れたかを競う種目だ。これまでに数々の成績を残してきたが、3位以内が世界ユースへの出場資格となる大会では5位が最高で、日本代表強化選手には選ばれるものの、世界の壁には届かなかった。

金メダルを手にする小山さん

 「いつかはきっと」と思いを胸に秘め、練習をよりハードに。「常に自分のマックスを出し続ける」体力向上のトレーニングを強化したという。

 今回の日本選手権には、けがが多かった今までと比べ、一番良いコンディションで挑めたという。余計な緊張やプレッシャーも無く、予選は5位通過だったものの、上位8人による決勝では実力を出し切り、栄冠をつかんだ。「まさか優勝できるとは思っていなかった。うれしかった」と喜ぶ。

「表彰台に乗れたら」

 テクニカルな動きが得意な小山さん。初の世界の舞台に、競い合ってきたライバルたちと臨む。「何も気負うことなく、全力を出し、表彰台に乗れたらうれしい」と、闘志を燃やしている。

 また、秋の国体出場をかけて7月19、20の両日に開かれる東海ブロック予選にも県代表として出場が決まり、「頑張ってきたい」と力強く語った。

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