【国際電話の着信を遮断する手続きをする来庁者と、案内する署員=名張市役所で】

 年金支給日に合わせ、三重県警名張署は6月13日、名張市役所(鴻之台1)で来庁者に向けた特殊詐欺撲滅の啓発キャンペーンを実施した。署員6人が参加し、詐欺の手口や対策をまとめたチラシなどを配布しながら、国際電話の着信を遮断する手続きを勧めた。

市役所玄関前で来庁者に特殊詐欺への注意を呼び掛ける署員=同

 近年、特殊詐欺グループは摘発を避けて海外に拠点を移す傾向が強まっている。実際に被害者の多くが、「+」で始まる国際電話からの着信を受けており、こうした電話に出ないことが被害防止につながるとされている。

 この日は、署員たちが「詐欺被害が急増しています」などと声を掛けながら、啓発チラシなどが入ったセット100部を訪れた人に配布した。あわせて、固定電話への国際電話の着信を無料でブロックできるサービスの利用を呼びかけ、1階ロビーの特設ブースで手続きをサポート。午前9時30分から約1時間の活動で、27人が申し込んだという。ブロックの手続きは、各警察署や交番でも対応している。

 同署生活安全課の井上裕顕課長は「国際電話を受けなくすれば、被害に遭う確率を格段に下げられる」と話し、被害防止に向けて「大切なお金を動かす前に、まず家族や信頼できる人に相談してほしい」と強く呼び掛けた。

※この記事の写真撮影は、6月11から13日まで株式会社ユーで職場体験学習に取り組んだ市立名張中3年の中原さんと中林さんが担当しました

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