【賞状を手にする谷本さん(右)と谷本さんの作品の写真を手にする北川市長=名張市役所で】
全国公募展「第78回創造展」(創造美術会主催)で、三重県名張市桔梗が丘5の石材会社社長で石工の谷本雅一さん(49)の彫刻作品「殻を脱ぐとき」が沖縄タイムス社賞に選ばれた。谷本さんは6月9日、北川裕之市長を表敬訪問し、受賞の喜びを語った。
同市の谷本石材の5代目で、2014年に「現代の名工」に選ばれ、19年には黄綬褒章を受章した。創造展への出品は、新人賞を獲得した昨年に続き2度目だった。
受賞したのは高さ約70センチ、幅約40センチの石の彫刻作品で、表面が特徴的で別名「泥かぶり」と呼ばれる伊達冠石を使用。中は上下をつなぐ一部を残してくり抜き、つるつるに磨き上げている。
市役所を訪れた谷本さんは、作品について「殻を脱いで進化、変化していく大切さを石で表現した」と説明し、「彫刻がトップ5の賞に入るのは初めてだと伺っており、ありがたい。もっと上を目指していきたい」と語った。北川市長は「もう人間国宝級。また次の話も聞かせていただけたら」と祝福した。
- Advertisement -