【協力を呼び掛ける古谷会長(左)と杉本会長=名張市丸之内で】

 三重県の名張市共同募金委員会(事務局・市社会福祉協議会)は、家庭で不用になった羽毛布団などを回収・再利用し、収益を赤い羽根共同募金に役立てる「UMOUプロジェクト」への協力を呼び掛けている。4月中旬には、更なる啓発強化のためにマグネットステッカーを同社協の公用車4台に貼り付けた。

 同プロジェクトは、2014年に県内全市町で開始。住民らが使わなくなった羽毛布団やダウンジャケットを各市町の社協が回収し、回収された羽毛製品は明和町の障害者就労支援事業所で解体され、羽毛メーカー「河田フェザー」(本社・同町)を通じてリサイクル製品に生まれ変わる。リサイクルによる収益の一部は県共同募金会に寄付され、各市町の共同募金委員会に配分される。

 名張市共同募金委員会は昨年、羽毛布団14枚、ダウンジャケット11枚を回収し、4320円の配分があった。現金での募金額が減少傾向にある中、同募金委は同プロジェクトの更なる周知に注力することにした。

 回収対象はダウン率50%以上の羽毛製品で、穴が開いていたり汚れていたりしても構わない。ダウン率は、製品に付いているタグで確認できる。

 同委員会の古谷久人会長は「地域の福祉活動を盛り上げるために、こういう方法もあると知っていただきたい」、同社協の杉本丈夫会長は「赤い羽根共同募金の配分額は地域の配食サービスなどに活用されているが、材料費や燃料費の高騰などで、どの団体も困っている。皆さんの協力をお願いしたい」と話した。

 問い合わせは同募金委事務局(0595・63・1111=同社協内)まで。

2025年5月10日付891号23面から

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