「珍しいのが生えてきたな」。かさの部分が網目模様になったきのこが、三重県伊賀市阿保の梶川巖さん(86)方の庭先に現れた。

 日本きのこセンター菌蕈研究所(鳥取市)によれば、このきのこは、国内では北海道から九州にかけて広く分布し、春から初夏にかけて見られる「アミガサタケ」の一種。生で食べると中毒を起こすが、確実に加熱すれば食用になり、特に欧米では人気が高く、中国では大規模に栽培されているという。

 梶川さん方では2年前に1本、昨年は2本見つかり、3年続けての出現。今年は4月上旬に1本、中旬に2本の計3本が確認でき、かさの直径は大きいもので10センチほどあった。

 同研究所によると、アミガサタケは一度生えると毎年同じ場所に出てくるそうで、梶川さんは「来年は4本生えてくるかな」と話していた。

2025年5月10日付891号19面から

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