【5月に伊賀市内で開かれた体験会の様子】

地元小中へ届ける 「芭蕉祭」で体験会も

 俳句を詠んだり、皆で意見を交わしたりする楽しさを子どもたちに伝えたいと、三重県伊賀地域の小学校教員や有志が集まるグループ「せんせいの句会」が、句会のように楽しめるカードゲーム「THE Kukai」を考案した。クラウドファンディング(CF)などで制作費を募り、今年が松尾芭蕉の生誕380年に当たる10月12日の「芭蕉祭」で体験会を開き、その後、地元の小中学校へ順次届ける予定だ。

共感した札にチップを置き、発表後に再投票。最も多くチップを集めた札を出した人が勝者

 同グループのメンバーが考えた句や芭蕉の句の17音のうち2音を伏せたカードが出され、そこに2音のワードが書かれた手札を組み合わせ、自分なりに考えた意味を発表し合って出来を競うもの。今春から伊賀地域で体験会を開き、“俳句遊び”の楽しみ方を伝えてきた。

 同グループは、名張市桔梗が丘5の小学校教員、森永侑樹さん(31)を中心に集まった10人ほどが、定期的に句会を楽しんだり、それぞれの勤務校で俳句を楽しめる企画をしたり、俳句イベントに参加したりしている。ゲームを体験した子どもらからは「発表した時の反応が楽しい」「発表までは難しくても、2音を当てはめるだけでも楽しい」などの声が届いているという。

遊び方は無限

 支援はCFサイト「READYFOR」から。1口3000円から受け付け、リターンは芭蕉祭での体験会参加券、同ゲームの1セット、体験会や句会が開催できる権利など。目標額は100万円で、5月末時点で約85万円が寄せられている。7月15日締め切り。

 「子どもたちの豊かな発想で、遊び方は無限に広げられるし、自分や友だちのことを大切に思える経験が重ねられる」と強調する森永さんは「地元や全国の子どもたちに、松尾芭蕉という共通点から俳句やこのゲームを広げることができたら」と思いを語った。

 問い合わせは森永さん(080・6964・1320)、または電子メール(senseinokukai@gmail.com)で。

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