三重県伊賀市を中心に70年以上活動を続ける演劇グループ「劇団上野市民劇場」(杉森正美代表)は、伊賀地域の戦争体験記を朗読する「あの日を忘れない」を、11月11日午後2時から同市川合のあやま文化センターさんさんホールで開く。
1951年に発足した同劇団には現在、20代から80代までの8人のメンバーが所属。同市小田町の稽古場に週2回集まり、発音や抑揚を意識しながら台本を読むなどの稽古に励んでいる。
今回の公演では、45年に空襲に遭った近鉄赤目口駅(名張市赤目町丈六)や現在の伊賀鉄道丸山駅(伊賀市才良)、伊賀から桑名市の軍需工場に働きに出た徴用工の体験記などを、6人の団員が1話ずつ朗読する。また、戦争をテーマにした詩も読み上げる。
無関係ではない
構成や演出を担当する福北辨さん(86)は「最近は戦争の話題が毎日のようにニュースで取り上げられているが、伊賀の人にとっても無関係ではなく、身近にあったことを伝えていきたい。朗読が、平和について考えるきっかけになれば」と話していた。
チケットは前売りのみで、一般1300円、学生500円。
問い合わせは福北さん(090・7697・8590)へ。
2023年10月28日付854号25面から
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