ドローン操縦の国家資格制度が昨年12月から施行されたのを機に、三重県名張市西原町のなばり自動車学校(中島康介代表)が運営する「ドローン教習所伊賀名張校」は、国土交通省が認可するドローンスクールとして、国家資格取得に向けた技能講習の受付を今年9月から開始した。
空撮や警備、配送など幅広い分野で利用が広がるドローンの需要に合わせ、同校は2020年11月に民間の講習団体が認定するドローンスクールを開校。自動車教習所としての長年の経験を生かし、法令遵守に重点を置いた安全な操縦技術を提供してきた。
国家資格は増加する操縦者の安全な飛行のため導入され、許可が必要だった一部の飛行方法における申請が簡略化されるなどのメリットがある。また、同校で講師を務める庄司光彦さん(34)によると「国家資格は操縦技術の明確な証明にもなる。仕事で利用する場合も信頼性につながり、操縦者も周囲の人も安心できる」という。
同校のカリキュラムでは、4日間の講習で座学と実技を11時間以上学ぶ初心者コースと、ドローン検定協会の講習受講者を対象にした2日間の経験者コースがある。同校での修了試験に合格すると、資格取得に必要な、国が指定する試験機関での「実地試験」が免除される。
同校によると、国家資格制度の導入により、操縦者にはさらに高い知識や技術が要求されるという。庄司さんは「資格取得に必要な複雑な手続きも徹底的にサポートしている。定期的に無料説明会を開いているので、まずは気軽に相談を」と呼び掛けていた。
2023年10月28日付854号21面から
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