貴族らが吉野・大峯山系に残した品々を始め、平安時代に広がった「金峯山信仰」の様子がうかがえる彫刻や工芸品などを展示する秋季特別展「金峯山の遺宝と神仏」が、12月10日まで滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷のMIHO MUSEUM(ミホミュージアム)で開かれる。
吉野から熊野へと続く「大峯奥駆道」がユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の登録資産となって約20年。吉野から大峰山(山上ヶ岳)へと続く山系は「金峯山」とも呼ばれ、修験道の地として今も篤い信仰が寄せられている。平安期に皇族や有力貴族らが詣でて以降、多くの人々が参詣する霊場となった。
今回は、藤原道長、藤原師通らが残した「金峯山経塚」の経筒や埋経、宝塔金具、山上本堂の解体修理の際に発掘された八稜鏡や蔵王権現立像など約200点を展示予定。会期中、一部の展示替え有り。
開館は午前10時から午後5時(入館は同4時)まで。月曜休館(祝日の場合は開館、翌平日休館)。入館料は一般1300円、高校・大学生1000円、中学生以下無料。
11月12日午後1時30分からは、同展を監修する帝塚山大学の関根俊一名誉教授による講演会「金峯山の遺宝からみる王朝美」がある。定員100人で、参加無料(入館料要)。予約不要だが、整理券が当日配布される。
問い合わせは同ミュージアム(0748・82・3411)まで。
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