【上野税務署=伊賀市緑ケ丘本町】

 消費税の「インボイス制度」が10月に始まる。三重県の伊賀市と名張市を管轄する上野税務署の浅香幸広署長(60)に、伊賀地域の状況や疑問点などについて質問した。〈連載(全5回)〉

【Q】フリーランスなど小規模事業者が登録事業者にならず免税事業者のままでいると、大手との取引が不利になるとの懸念もありますが、これについてはどう受け止めていますか。

【A】インボイス発行事業者の登録申請を行うかどうかは事業者の任意です。インボイス制度の開始によって全ての取引が影響を受けるわけではありませんので、登録の必要性については、自身の営業の実態などを踏まえてご検討頂ければと考えています。

 また、事業者がどのような条件で取引するかについては、基本的には、取引当事者間の自主的な判断に委ねられるものです。他方で、免税事業者などの小規模事業者は、売上先の事業者との間で取引条件について情報量や交渉力の面で格差があり、取引条件が一方的に不利になりやすい場合も想定されますので、国税当局としましては、関係機関と連携しながら必要な対応を行ってまいりたいと思います。

【迫るインボイス①】上野税務署長に聞く 管内の状況は?(https://www.iga-younet.co.jp/2023/09/13/80656/)

【迫るインボイス③】上野税務署長に聞く 制度の適用巡る疑問(https://www.iga-younet.co.jp/2023/09/15/80667/)

【関連記事】新署長の浅香さんにインタビュー 上野税務署(https://www.iga-younet.co.jp/2023/09/13/80639/)

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