【VRの体験をする参加者=名張市蔵持町里で】

 仮想空間と現実を融合させ、物理的に存在しないものを知覚させる技術「XR(クロスリアリティ)」をテーマにした体験イベント「XRミートアップ三重」が8月11日、三重県名張市蔵持町里の市武道交流館いきいきで開かれた。

 同市富貴ケ丘4の屋根工事業「桑山瓦」(ワイクウーデザイン)と、XR開発などをする「ホロラボ」(東京都)の2社が主催した。体験を通してXRに興味を持ってもらおうと、県内で過去に4回実施。前日の伊勢市と2日連続の開催で、名張市では初めての試みとなった。

 この日は、県内外から約30人が参加。会場には、XRコンテンツの閲覧ができるアプリ「STYLY」を使った地元の国史跡・夏見廃寺や上本町サンロード商店街などのAR(拡張現実)体験の他、設計した建物などの3Dデータを現実に可視化させる製造・建設業向けのアプリ「mixpace」などのブースを設置。ステージではアプリの開発者らによる説明や質疑応答などもあった。

 市内から訪れた40代男性は、ホタルイカの目線になってその生態を観察するVR(仮想現実)アプリ「VRホタルイカ」を体験。「初めて体験したが、VRの世界に引き込まれた」と驚いた。

 主催者の1人、桑山優樹さん(38)は「都市部に行かずとも、新しい技術に触れ合う機会はたくさんある。『自分には関係の無い世界』と思わずに、気軽に体験してもらいたい」と話していた。

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