【レシーブする的場さん＝松阪市で】
7月22日から全国高校総体（インターハイ）「翔び立て若き翼 北海道総体2023」が行われている。三重県の伊賀地域各校から出場する選手、各地で活躍する伊賀地域出身の選手たちに意気込みを聞いた。
名張出身の的場さん・渡邉さん
男子バレーボールの三重県代表、県立松阪工業高（松阪市殿町）で主将を務めるのは、名張市立赤目中出身の的場広起さん（3年）。中学時代に同じクラブチームで戦ってきた同北中出身の渡邉海さん（2年）らチームメートとともに、全国ベスト8を目指している。
的場さんが中学2年、渡邉さんが同1年の時に、名張市内を拠点とするクラブ「グラウィス」が発足し、旗揚げメンバーとしてともにプレーしてきた。
小中時代にセッターやウイングスパイカーなどさまざまなポジションを経験した的場さんは、同高入学後にレシーブ力を買われ、後衛でレシーブを専門とする「リベロ」に転身。前チームでも同学年で唯一レギュラーに定着し、今年1月の主将就任後は「チームに活気を出したい」と、率先して声を出すことを心掛けている。
厳しいスパイクやサーブもきっちり受け止め、的確に戦況を把握して指示を出し、リベロと主将という2つの「司令塔」の役割を果たす。監督の橋本雅司教諭（53）は「向上心やリーダーシップがあり、能力は高い」と全幅の信頼を置く。
渡邉さんは「中学の時はコロナの影響で大会が無くなるなど、思い切りバレーができなかった。だからこそ高校は強くて伝統のあるところへ」という強い決意で同高へ。身長は176センチと、ウイングスパイカーとしては決して大きくないが、肩の強さを生かした力強いスパイクやジャンプサーブを武器に、要所でチームを鼓舞する。
部員34人のチームは今年、2月の県新人大会、4月の春季県大会、5月の県総体を全勝し、失ったセットは1つだけ。エースにトスを集める王道のオープンバレーで勝ち進みつつ、速攻など他の攻撃オプションも磨いている。インターハイに向け、的場さんは「チーム全体でもっとレシーブ力を磨き、試合では自分が全部拾うくらいの気持ちで臨みたい」、渡邉さんは「1年の時に取り組んだ基礎練習や体づくりが生きてきた。少しでも良い結果を残したい」と力強く話した。
バレーボールは7日に旭川市他で開幕する。
2023年7月29日付848号11面から
