第105回全国高校野球選手権三重大会(朝日新聞社、三重県高校野球連盟主催)の2回戦8試合が7月16日、ドリームオーシャンスタジアム(県営松阪球場)など4会場で行われた。伊賀地域の学校では、近大高専と神村伊賀が勝ち上がって16強入りを決めた。
津西と対戦した近大高専は序盤、失策から連続四球、暴投などが重なり5点を追う展開に。3回以降、適時打で1点ずつ返すが、なかなか点差が縮まらない。7回、相手の攻撃を併殺でしのぎ、裏の攻撃では3本の長打などで1点差に詰め寄る。ピンチを乗り切った8回は中尾一真選手(3年)の二塁打で同点とすると、途中出場の森本蓮選手(同)が右中間を破る二塁打を放ち、2点を勝ち越した。
最大5点差をひっくり返しての勝利に、近大高専の重阪俊英監督は「まずは振り出しに戻そうと1点ずつ返していったことで、自分たちの形ができてきた。よく粘ってくれたと思う」と話し、決勝打の森本選手は「公式戦で出る機会が少なく、緊張したが、後ろにつなぐのが自分の役目だと信じて楽しめた」と振り返った。
川越と対戦した神村伊賀は初回、寺井広大選手(2年)、小池峻平選手(同)の連続長打で先制すると、3回には寺井選手の2試合連続の2点本塁打で差を広げる。先発の増田光投手(3年)は3回まで1人の走者も許さず、6回には一死満塁から小池選手の2点適時二塁打などで一挙4点を奪い、コールド勝ちを収めた。
神村伊賀の谷口哲監督は試合後、「早めに点が取れて自分たちの流れになった。投手陣は積極的に起用していこうと思っていた。(創部4年目で)昨年は夏1勝、今年は2勝できたが、ここで満足せず、チームの力を出し切りたい」と話した。
菰野と対戦した名張青峰は、初回に1点を先制された後、先発の井村良大投手(3年)が5回まで無失点でしのぐ。攻撃陣は初回の中根将吾選手(同)の中安打以降は当たりが出ず、1点差のまま5回を終える。6回に四球と相手の失策が絡んで福留史騎主将(同)の犠飛で逆転に成功。しかしその裏、二死からソロ本塁打などで再びリードを許し、8回にも2本の適時打で差を広げられた。
名張青峰の北森啓史監督は試合後、「序盤の失点も最少で乗り切ることができ、5回を三者凡退に抑えた後、6回の入りには『ここが勝負だ』と声を掛けた。逆転して雰囲気も良くなったが、終盤は力で抑えられた印象。よく頑張ったと思う」とコメントした。
この日で2回戦までが終了し、16強が出そろった。22日には4会場で3回戦が行われ、近大高専は宇治山田商と、神村伊賀はいなべ総合と対戦する。
※各試合の結果詳細は「伊賀・名張の高校野球応援ブログ」(http://blog.livedoor.jp/iganabari_baseball/)に掲載