一般用医薬品の製造販売などをする医薬品メーカー「中外医薬生産」(本社・三重県伊賀市ゆめが丘)は、今年3月に竣工した同市西明寺の新工場で、竣工式を開いた。
3つ目の生産拠点となる新工場は、鉄骨造3階建てで、延床面積約7400平方メートル。コロナ禍で需要が高まった消毒液や解熱鎮痛剤などの安定供給のため、2021年に着工した。投資額は本社工場の増設と合わせて約50億円。消毒用アルコールなど感染対策製品の他、錠剤や外用液剤も製造する。
新工場では検査や負荷が高い作業を自動化することで、生産性の向上が期待できるという。年間、外用液剤約1千万本、錠剤約8億錠の製造が可能で、生産能力は既存工場と合わせて約3倍となる見通し。今後、従業員には機械のメンテナンスなどを任せ、一部の製造ラインは完全な自動化を目指していくという。
5月19日にあった竣工式には、同市の岡本栄市長や工事関係者ら約50人が出席。同社の田山林太郎社長は冒頭のあいさつで、「人生100年時代の社会づくりの手伝いをしていきたい」と新工場への期待を込め、テープカットした。竣工式後は、社員たちが施設を紹介する内覧会も開かれた。
田山社長は「ここからがスタート。皆さまの健康やヘルスケアに貢献できるように、今後も研究開発を進めていきたい」と話していた。
2023年6月10日付845号15面から
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