【南署長から感謝状が贈られた(左から)堀川さん、晶代さん、乃彩さん=伊賀署で】

 三重県警伊賀署は5月17日、行方不明者届が出ていた高齢女性を発見、保護した伊賀市小杉の農業、堀川康幸さん(72)と長女で介護施設職員の晶代さん(40)、孫で市立柘植小6年の乃彩さん(12)に感謝状を贈った。

 同署などによると、4月29日午後1時ごろ、帰宅した堀川さんが近くの土手に座り込んでいる70代女性を発見。声を掛けても受け答えがままならないことから、晶代さんと乃彩さんに協力を求め、女性が不安にならないよう会話を続けながらパンや茶などを提供し、警察に通報した。

 女性は同日午前7時20分ごろ、入所する市内の介護施設からいなくなり、警察が約2時間後に行方不明者届を受理。署員20人を始め、消防や施設職員ら計約40人で捜索していた。女性は発見時、着衣に泥が付いていたが、けがはなかったという。

 発見場所から滋賀県境までは約600メートルで、集落周辺には山林が数多くある。南幸輝署長は賞状を手渡し、「当日は昼から降雨が予想され、捜索範囲を広げようとしていたところ、発見して頂いた。皆さんのおかげです」と感謝を述べた。

 贈呈式後の取材で、堀川さんは「見知らぬ女性が近くで一人歩きしていて心配だった」、晶代さんと乃彩さんは「早く見つかって本当に良かった」と話した。

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