【浸水被害が出た旧市役所西側入口付近(左写真)▼水浸しになった通路の排水作業に追われる市職員(右写真)=2014年8月6日撮影】

 三重県伊賀市は2月21日、PFI方式による「にぎわい忍者回廊整備」の一事業として改修する旧市役所庁舎の整備事業で、入居する新図書館やホテル、カフェなどの配置図を公開した。地上より低くなっている1階西側には約22万冊分の閉架書庫や貴重本を保管する計画だが、8年前に高さ約15センチの浸水被害があり、疑問や不安の声が上がりそうだ。

 新図書館の規模は延べ床面積約6000平方メートルのうち約3600平方メートル。配置図では1階は図書館で、ミーティングルームや対面朗読室も設ける。中2階の一部も図書館で、観光案内や物販のエリア、北側にはホテルの受け付けとカフェが入る。

図書館が入る1階部分の配置図(伊賀市提供)

 3階の旧議場部分は学習室として利用する。中庭の周囲にあった部屋は全て宿泊用の客室に充てる計画だ。配置図は今月26日に予定する2回目の新図書館のワークショップでも使用する。

 旧庁舎の完成は1964年。2014年の8月6日にあった局地的な大雨では市役所庁舎では1階と中2階、2階で雨漏りが発生。1階の西玄関付近では高さ15センチまで水に浸かったため、職員約30人がモップなどで雨水をかき出す作業に追われた。

- Advertisement -