「修正会」結願法要　たいまつの火で締めくくる　伊賀・島ヶ原

　三重県伊賀市島ヶ原の観菩提寺正月堂で2月12日、伝統行事「修正会」の結願法要「おこない」があった。火のついたたいまつを手にした僧侶が本尊厨子の周囲を動き回る勇壮な「達陀（だったん）行法」で締めくくられ、今年1年の無病息災などを祈願した。

　午後1時、太鼓の音に導かれ、菅生和光住職ら僧侶7人と神職2人が入堂。行事に携わる7つの講の頭屋（代表者）と明頭（来年の頭屋）らが献香し、般若心経が唱えられる中、本尊を収めた厨子の周囲を木の枝でたたいて回る「ほぞの木の驚覚」、「南無十一面観世音菩薩」と唱えた僧侶が板の上に体を投げ出す「五体投地」などが行われた。

　護摩をたく煙が立ち込める中、菅生住職が「乱声（らんじょう）」と合図を発すると、「乱声衆」と呼ばれるの男性たちが、ほら貝や太鼓などを激しく鳴らし、堂内にけたたましく響いた。

　最後に、火天・水天に扮した僧侶2人が、木下駄で床を激しく踏み鳴らして入堂。火天が振りかざすたいまつからは火の粉が飛び、水天がサカキで水をまきながら厨子の周囲を回り、法要が締めくくられた。