【転倒してしまったダイサギ(朝倉さん提供)】

 三重県名張市緑ヶ丘中の元鳥獣保護員、朝倉啓介さん(85)が、「美しく、珍しい、変わった動植物の自然観察写真帳2」(B5判カラー235ページ、22世紀アート)を発行した。市内を中心に約20年間にわたって撮りためた野鳥や昆虫、哺乳類、植物などの写真計389点を収録。「面白い写真がたくさんある。人それぞれの感じ方で楽しんでほしい」と話す。

 朝倉さんは、退職を機にデジタルカメラを使った撮影を本格的に開始。鳥獣保護員の活動の傍ら、身近な自然界の撮影を日課としてきた。

 写真集の表紙は「キノコの女王」と呼ばれ、見つけるのが難しいとされる「キヌガサタケ」。メインの野鳥の章では、転倒してしまったダイサギ、魚を丸のみにするカワウ、飛んでいたコチドリを連れ去るオオタカなど決定的瞬間が並ぶ。

 哺乳類の章には、白いタヌキや地上に出てきたモグラも。鹿の親子の撮影時は、何日も粘って現場に通い続けたという。朝倉さんは「自然に対し何でも興味を持ち、山の中を走り回ってきた。5時間待ち続けて撮ったこともあったが、粘っていると自ずと珍しい瞬間に出会える」と振り返った。

 写真集はインターネット通販サイト「アマゾン」で購入できる。紙の本の場合は税込み2750円。

魚を丸のみにするカワウ(朝倉さん提供)
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