【練習に集まったガリバークラブのメンバー。前列右から4人目が木下さん】

 「大好きなバスケで地域を盛り上げたい」。7年前、埼玉県から転勤のため三重県名張市へ移住した木下大樹さん(35)は、「第二の故郷」と呼べるようになった名張に暮らす人たちのため、出身地や国籍などに関係なく集まれる社会人バスケットボールチーム「ガリバークラブ」を発足させた。

 木下さんは中学からバスケットを始め、社会人になっても続けていたが、仕事や私生活が忙しくなり離れていた。転居当時、ゆかりがない土地で「昔好きだったバスケを通じて溶け込もう」と、いくつかのチームの練習に参加し、地元と同じような居心地の良さを感じていた。

 そんな中、自身と同じように他所から移ってきた人や、学校のクラブ活動が合わない学生など、「練習や試合がしたくてもできない人たちの受け皿になる場所を作ろう」と決め、準備を進めてきた。

 チームには現在、20、30代の男性10人が参加し、中国、フィリピンなど海外出身者や、体験参加の中学生らもいる。初心者も多いが、基礎的な練習からハードなメニューまで幅広くこなし、大会にも参加している。

 チーム名は埼玉にある同名の強豪クラブに憧れて付けた。Bリーグ参入を目指す「ランポーレ三重」のアシスタントコーチも務める木下さんは「チームを長く継続的に育てて、いずれは埼玉のガリバークラブにも負けない素晴らしいチームを作り、全国大会へ出場するのが目標」と語る。

 チームでは、マネジャー、スタッフも含めメンバーを募集している。木下さんは「何か実績があるわけでない自分でも、目標へ向かって踏み出したことで多くの良い変化があった。限界を決めず、今やれることに注力すれば道は開ける。将来的に、全国でもバスケが盛んな街だと認知されてほしい」と語っていた。

 練習は毎週土曜の午後7時から同9時まで桔梗が丘中(同市桔梗が丘6)体育館で。

 問い合わせは木下さん(080・9772・8711)、または電子メール(gulliverclub@aol.com)で。

2022年10月22日付830号3面から

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