【展示した元永さんの作品を紹介する中内さん=名張市新田で】

 三重県伊賀市出身で、前衛美術家として高い評価を得る元永定正さん(1922‐2011)の生誕100年を記念した企画展「元永定正 生誕100年100点展」が、名張市新田の堤側庵ギャラリーで10月31日まで開かれている。時間は午前11時から午後6時まで。火曜休館。入場無料。

 元永さんと生前に親交があった同ギャラリーの中内中さん(73)が、元永さんの妻で美術家の中辻悦子さんの協力を得て、5年ほど前から企画していた。会場にはシルクスクリーンを中心に、悦子さんや個人所有者から借用した絵画やオブジェなどを含む計100点が並ぶ。

 初めて元永さんの展覧会を開いたのは2001年、元永さんと親しい知り合いが同ギャラリーでの企画展を勧めたことで実現した。当初開設したばかりのギャラリーでは、工芸の作品展やグループ展などを年1回開催する程度だった。世界で活躍する元永さんの展覧会を前に「初めは人が来廊してくれるか不安だった」そうだが、会期中は県内外から1千人以上が訪れ、販売用のはがき・名刺サイズの作品は飛ぶように売れた。

 その後も縁あって関係は続き、80歳記念の家族展や個展など、これまでに5回を開催している。会場では、来場者と気さくに接する元永さんを見て「本人の人柄は、パワフルな作品の数々に表れている」と振り返る。

 作品を見ながら「ギャラリーとして本格的に運営するきっかけになった恩人」と目を細める中内さん。「展示会ではそれぞれの解釈で作品を受け止めてほしい。絵本を見る子どものような気持ちで、自由に『元永ワールド』を感じてもらえれば」と話していた。

 問い合わせは同ギャラリー(0595・65・3002)へ。

2022年10月22日付830号2面から

- Advertisement -