【練習風景=伊賀市川合で】

 弦・管・打楽器のメンバー約30人で構成する市民楽団「伊賀コミュニティオーケストラ」の第19回定期演奏会が、10月9日午後2時から、三重県伊賀市西明寺の市文化会館さまざまホールで開かれる。新型コロナの影響で3年ぶりの開催となるが、集まって活動できない時期を経ても団員たちの音楽への情熱は冷めることなく、「良い演奏を聴いてほしい」という思いで練習を重ねている。

 「伊賀でオーケストラが活躍できる場を」と、2002年に前代表の菅生和光さんらを中心に結成し、年1回の定期演奏会や「さんさん名曲コンサート」への出演など活動を続けてきた。過去2年はほとんど活動の場が無かったが、今年5月の同コンサート出演を契機に、定期演奏会に向け本格的に動き始めた。

 団員は20代から80代まで幅広く、伊賀地域のみならず近隣府県から通う人も少なくない。代表の山本孝司さん(57)は「感覚を鈍らせないよう、一人ひとり工夫して練習を続け、また皆が週末の練習を楽しみに集まれるようになった。止まっていた時間が動きだした」と感慨深げに話す。

 演目はベートーベンの劇音楽「エグモント」序曲、ピアノ協奏曲第3番ハ短調、ブラームスの交響曲第4番ホ短調。ピアノは桂眞優さん、指揮は鳥居明夫さんと松田徳秀さん。中止になった20年の演奏会で予定していた3曲で、披露できる機会を信じて準備を続けてきたという。

 「次の世代を育て、発展させていくのが私たちの使命」と語る山本さんは「準備してきたことを成就させ、成果を皆さんにお届けしたい」と来場を呼び掛けていた。

 入場料は一般1000円、高校生以下500円。全席自由。チケットは同会館、あやま文化センター(川合)で販売している。

2022年9月24日付828号3面から

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