三重県伊賀市への移住を検討する人に市内での暮らしを体験してもらう「おためし移住」を実施する宿泊施設として、同市上野徳居町のゲストハウス「DAIJI」が第1号に登録された。岡本栄市長は7月14日に同施設を訪問し、登録証を交付した。
市は2016年度に移住に関する相談などを受け付ける専門部署を設置。「移住コンシェルジュ」を配置し、相談会や体験セミナーなどに力を入れ、昨年度までに422人が移住している。
さらなる移住促進を目指し、今年5月から登録施設の募集を始めた「おためし移住」では、施設が提供する体験プログラムを通じて、移住希望者の不安解消を図る。市外在住者で登録施設に宿泊し、移住コンシェルジュから面談を受けるなどの条件を満たした人には、市が宿泊料金の一部を助成する。
同施設は、大阪府から7年ほど前に移住した映像作家の窪田祥平さん(43)と純さん(43)夫妻が経営。純さんの父が所有し、長年空き家となっていた長屋1棟の4区画のうち、1区画を宿泊施設として改修した。四畳半2室にシャワールームやキッチン、和室などを備えている。
予定する体験プログラムは、窪田さん夫妻から聞く移住体験談や城下町の散策、商業施設の案内などを考えている。
この日、施設を訪れた岡本市長は「体験プログラムで町の魅力を広めてほしい」と期待を込め、夫妻は「独特な町並みも含め、伊賀市のワクワクする雰囲気を伝えていきたい」と意気込んだ。
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