【畑一帯に広がる大麦=伊賀市川合で(小型無人機で撮影)】

 三重県伊賀市川合で農業を営む山﨑喜則さん(62)の大麦畑が収穫期「麦秋」を迎えた。黄金色に色づいた穂が畑一帯に広がっている。

 栽培しているのは、麦茶の原料になる六条大麦「ファイバースノウ」で、昨年12月に種をまいた。毎年、種まきから1か月以内に芽を出すが、今年は寒さの影響もあって発芽が2か月遅れ、その後の生育も良くなかったという。

 作付面積は約5万平方メートル。草丈は低いが、穂の大きさは例年並みという。6月6日から1週間かけて全て刈り取るそうで、収穫量は15トンの見込み。

 農業を始めて約15年の山﨑さんは、父親の小麦栽培を継ぎ、5年前から大麦を育て始めた。契約する取引先の需要が減ったこともあり、大麦は今年限りで終了。来年からは小麦や大豆、飼料米を中心に栽培するという。

 山﨑さんによると、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響を受けて、肥料が3割以上高騰し、生産コストが上がったそう。今年11月に種をまく小麦については、「これからの情勢を見て、作付面積や品種を考えていく」と話していた。

2022年6月11日付821号18面から

- Advertisement -