【1つの株に十数個のキャベツ=名張市上比奈知で】

 「これはいったい、どういうことや?」 三重県名張市桔梗が丘4の福谷安和さん(76)が同市上比奈知の畑で育てているキャベツの異変に気付いたのは4月上旬のこと。なんと、1つの株にこぶし大ほどのキャベツが十数個付いていたのだ。

 通常のキャベツよりは小さく、芽キャベツよりは大きい塊がブーケか花束のようにまとまっている。15株ほど植えた中で一番成長が遅かったため、福谷さんは諦めていたが、1週間ほど畑に足を運べなかった間に成長したとみられる。

 畑は地元の人から借りていて、昨年はすぐ近くの畝から、1株に2つ付いた〝双子〟も収穫されていたが、「どうやったらこんな形に……」と、首をかしげるばかりの福谷さんだった。

 三重県中央農業改良普及センター(松阪市)によれば、キャベツが結球する前の段階で成長点が何らかの原因で止められたため、付け根から腋芽(脇芽)が複数出て成長したものと考えられるといい、これほど数が多いものは珍しいという。

2022年5月28日付820号4面から

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