【地域共生社会の実現に向け、意見を交わす一見知事(左)と亀井市長=名張市春日丘7番町】

 三重県の一見勝之知事と名張市の亀井利克市長が地域の課題などについて意見を交わす「円卓対話」が4月11日、近畿大学工業高等専門学校(同市春日丘7番町)で開かれた。

 知事と市長らの対談は「一対一対談」などとして、これまでにも実施してきたが、一見知事の就任後は初の開催。亀井市長が今期で退任を表明していることもあり、対談の1人目に選んだという。

 この日、事前予約をした市民ら約100人が傍聴。新型コロナウイルスの影響で社会的な孤立が深刻化する中、「だれ一人取り残さない地域共生社会の実現に向けて」とのテーマで語り合った。

 対談で亀井市長は、県が新設した「人口減少対策課」などの取り組みに触れ、「人口減少が進む中、いかに地域を活性化していくか」との課題を示し、県と基礎自治体との連携の重要性を訴えた。

 一見知事は「県は直接住民と触れ合う機会が少ない」「連携無しに県政運営はできない」と応じ、同2日に津市で開かれた「人口減少対策フォーラム」を例に、市や町が行う取り組みを支援する考えを示した。

 また、亀井市長は県が基礎自治体との円滑な連携を進められるように、「県の窓口の一元化」を提案。一見知事は「どのような内容でも地域連携部を通して対応していく」と答えた。

 一見知事は亀井市長に「大変長く三重県を支えてくれた。福祉分野など、これからの自治体が進む道を示して頂いた」と感謝を述べた。

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