【県道沿いで常夜灯と並ぶ満開の桜=名張市蔵持町里で(4月2日撮影)】

 三重県の伊賀地域各地や周辺では桜が見頃を迎えている時期。長引く新型コロナの影響で、3年続けて見頃の時期にイベントが実施できない地域も多い。体を動かし、外に出かけたくなる時期には、身近な桜の名所をウォーキングなどで訪ねてみては。

常夜灯と並ぶ1本 名張市蔵持町里のシャックリ川ほとり

 初瀬街道に面した名張市蔵持町里のシャックリ川のほとりには、常夜灯と並ぶ1本の桜が道行く人たちの目を和ませている。

 地元住民によると、常夜灯はかつて県道上野名張線の向かい側にあり、「周囲の景色が寂しいから」と、時期は定かではないがソメイヨシノが植えられた。15年ほど前、常夜灯を現在地へ移設することになり、桜の木も一緒に移されたそうで、植え替え後はなぜか樹勢が増しているという。

地域見守るヤマザクラ 伊賀市奥馬野の小学校跡地に

満開の桜=伊賀市奥馬野(2019年撮影、福平悟さん提供)

 伊賀市奥馬野の布引地区市民センター裏には、県の名木百選にも選ばれている、樹齢200年近いヤマザクラの巨木がある。この地にあった布引小(1964年閉校)の前身・布引尋常小が設置された1895(明治28)年より以前から地域を見守ってきた。

 樹高は10メートル以上あり、幹回りも大人数人が手を伸ばせるほど太い。地元住民によると、山間地にあるため、例年の開花時期は4月中旬から下旬と平地よりも遅く、見頃の時期にはドライブやツーリングで通り掛かる人たちがカメラを向けているそうだ。


伊賀・名張 桜ガイド

 伊賀地域と周辺の主な桜スポットは次の通り。バーベキューや飲酒を伴う花見などを禁止している所もある。各イベント、ライトアップなどは天候や新型コロナ感染拡大状況によって変更の場合もある。

伊賀市

青と黄のウクライナ国旗色にライトアップされた伊賀上野城と咲き誇る桜=伊賀市上野丸之内で(4月1日撮影)

①上野公園(上野丸之内) 伊賀上野城周辺。開花時期は午後5時から同10時ごろまでぼんぼり点灯
②木津川河川敷(下郡・上郡) 左岸堤防上に南北1キロ余りにわたって桜並木。開花時期は日没後にライトアップ
③岩倉峡公園(西高倉)
④柘植川河畔(佐那具町) 佐那具駅付近の左岸に桜並木
⑤霊山寺(下柘植) 4月9日午前10時から午後2時まで「霊山桜まつり」(小雨決行)。屋台など(商品が無くなり次第終了)
⑥服部川河畔(川北) 国道対岸に桜並木とスイセンが並ぶ
⑦桜山公園(阿保) 

名張市

青蓮寺湖展望台周辺の桜(4月1日撮影)

⑧青蓮寺湖畔(中知山・青蓮寺) 
⑨名張中央公園(夏見)
⑩平尾山カルチャーパーク(桜ケ丘)
⑪延寿院のしだれ桜(赤目町長坂) 樹齢350年超のしだれ桜(市天然記念物)。ライトアップ(4月10日午後9時まで)

延寿院のしだれ桜(4月1日撮影)
伊賀・名張両市で紹介した桜の位置

津市

▼君ヶ野ダム公園(美杉町八手俣) ダム湖周囲に約1500本
▼三多気の桜(美杉町三多気) 伊勢本街道から真福院への参道約1・5キロにヤマザクラの古木が並ぶ

奈良県宇陀市

▼西光寺(室生) 樹齢300年の「城之山桜」。午後9時までライトアップ
▼佛隆寺(榛原赤埴) 樹齢900年超の県天然記念物のヤマザクラ「千年桜」。午後9時までライトアップ

その他

▼屏風岩公苑(奈良県曽爾村長野) 国天然記念物の屏風岩を背景に約300本のヤマザクラ。5月5日まで午後6~9時までライトアップ
▼高山ダム(京都府南山城村田山)
▼農林産物直売所周辺(同村北大河原) 4月17日午前9時30分から午後2時まで「桜まつり」

2022年4月9日付817号1、14面から

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