【「森のねいろ」を紹介する玉置さん夫妻=名張市役所で】

 三重県名張市の観光名所、赤目四十八滝渓谷にある温泉旅館「対泉閣」(赤目町長坂)は、伊賀産コシヒカリを使った米菓、ぽんせんべい「森のねいろ」を4月1日から新たに販売する。

ぽんせんべい「森のねいろ」

 明治時代創業の対泉閣は、地元の食材にこだわった料理を提供してきた。昨春、地元の米を使った独自の土産品を作ろうと、伊賀地域でぽんせんべいを製造販売する大山田農林業公社(伊賀市平田)に開発協力を依頼。対泉閣代表の玉置智也さん(40)、若おかみの章子さん(38)夫妻が味付けなどを監修し、30回以上の試作を重ねて完成させた。

 せんべいの大きさは直径約10センチ、厚さ約5ミリで、「パリッ」とした食感が特徴。全て手焼きで、伊賀産しょうゆベースのだし汁をかけた上に、ミルククリームを塗っている。口に入れると甘じょっぱい風味が広がり、無添加で子どもから年配者まで推奨できるという。

 渓谷の森を流れる滝や川の音、揺れる木々の音、野生動物の足音や鳴き声などを商品名の「ねいろ」の言葉に込めた。手提げ袋型のパッケージには、生息する国特別天然記念物のオオサンショウウオの他、野鳥やシカ、サル、タヌキなど動物のイラストをあしらった。

 玉置さんは「初めてのオリジナルの土産品。自然豊かな旅先で耳にした音を、持ち帰って食べる時に思い出して頂けたら」、章子さんは「優しい甘さでおいしく、手が止まらなくなる。ぜひ食べてみて」と話していた。

 価格は1箱6枚入り880円(税込み)。同旅館で販売する。

 問い合わせは対泉閣(0595・63・3355)まで。

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