【歴史影絵劇が上演される座敷】

 三重県名張市の名張商工会議所が創立60周年を迎えた2018年に創設した「名張商工会議所長寿企業表彰制度」。表彰された43社をより多くの人に知ってもらおうと、追加取材とデータをデジタル化して一つのホームページにまとめたサイトが開設された。表彰は、会員として10年以上経過した企業で、市内に本店、本社を有し、100年以上存続し経営する企業が対象。YOUでも毎週1社ずつ、創業年代順に企業を紹介していく。名張の長寿企業サイト

創業1776 安永5年

名張市中町370
電話 0595-63-0032
代表者 角田 勝
店舗HPはこちら

■ 取扱商品・サービス

 当店オリジナルの名張の地酒として、「はなびし」「乱歩誕生」「名張忍法帳」「半兵衛」等の銘柄を主に販売し、ふるさと納税の返礼品としてもご注文いただいております。とは言っても、サプリメントではなく食品そのものです。

店内の様子

■ 事業の沿革

 安永5年、三代目半兵衛富教が角田本家醸として〝花菱〟醸造業と両替商を営み、藤堂のお殿様より名字帯刀を許され、町年寄を勤めていました。第二次世界大戦中に醸造業をやめ、その後現在に至るまで酒類小売業を営んでおります。
 1999年(平成11年)に伊賀まちかど博物館に登録。〝はなびし庵〟を開設し、蔵から出てきた先祖伝来の品々を展示し、町おこしに努めております。 


 2004年(平成16年)には、名張の歴史、文化を題材にしたオリジナルの「歴史影絵劇」を制作し、<はなびし庵歴史影絵劇場「劇団ふたり」>と称して、市内外から名張を訪れる観光客に、おもてなしの心で上演会を開催しております。
 最近では、東京や神戸・大阪方面からも観光バスでお越しいただき、歴史影絵を観てご好評をいただいています。

■ 経営理念・特色

 旧町のにぎわいづくりに少しでもお役に立ちたいという思いから、これまで夫婦二人、二人三脚で頑張ってきました。名張の歴史や文化、伝統行事を織り込んだ「歴史影絵劇」を始めたきっかけも、その思いを実現するためです。
 演題には「宇奈根宇流冨志禰奇談(うなねうるふしねきだん)」「乱歩誕生」「名張忍法帖」「松明奉納」「角田半兵衛夫婦坐像縁起」「名張川~早春から初夏へ~」「初瀬街道とおりゃんせ~序章~」などがあり、おかげさまで最近では、地元の新聞や雑誌、テレビの旅番組などではなびし庵の活動を紹介していただき、遠方からの観光客や、地域の町おこしのグループからもご予約を頂いております。

■ 歴史文化を通じて地域のにぎわいに

Q 酒類の販売を始めたのはいつからですか?
 A 1776(安永5)年の創業当初は、両替商と醸造業を営んでいました。第二次世界大戦をきっかけに造り酒屋を止め、現在では酒類小売業として営業しています。主力となるのは当店オリジナルの名張の地酒「はなびし」「乱歩誕生」「半兵衛」「名張忍法帖」などの銘柄で、ふるさと納税の返礼品としても取り扱いをしています。

カウンター内に並べられた数々の日本酒

Q 店内に展示されている歴史ある品々は何ですか?
 A 中庭の奥にある蔵から出てきた「両替天秤」や「大名火消し装束」、幕末の生人形師である安本亀八作の「角田半兵衛夫妻像」など先祖伝来の品々を展示しています。伊賀県民局からの誘いで、1999(平成11)年に伊賀まちかど博物館の名張第1号に任命され、「はなびし庵」の名で町おこしに努めています。

Q 「歴史影絵劇」の上演もしているそうですね
 A 名張の歴史や文化・伝統行事を影絵で紹介する「歴史影絵劇」は、訪れた観光客や地元の方に名張のことを知ってもらおうと妻(久子さん)と2人で2004(平成16)年に始めました。今では観光バスで県外の人たちにもお越し頂き、ご好評を頂いております。

Q 今後の意気込みを教えてください
 A 遠方からお客さまが名張の地酒をお買い求めに来ていただくだけでなく、「名張へ来てよかった」「はなびし庵に立ち寄って楽しかった」と思える思い出作りの場として、続けていければと考えています。

 

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