【撤去が始まった昭和橋。床板の裏面は真っ赤なままだった=名張市上長瀬で】

 国道368号のバイパス工事に伴い、新しい橋に架け替えられる三重県名張市上長瀬の「昭和橋」本体の撤去工事が1月8日、始まった。市内唯一のつり橋で、90年以上にわたって愛された赤い橋は、2週間後には完全に姿を消すことになる。

床組みの取り外しを進める作業員=同

 この日は、作業員たちが橋上でバーナーなどを使って名張川左岸側から床組みを取り外し、一つずつ大型クレーンでつり下げて撤去していった。床の鉄板の裏面は、風雨にさらされていなかったためか、塗りたてのように赤いままだった。

 作業を見守っていた近くに住む岩本文佐子さん(76)は「昔はあんなに真っ赤なつり橋だったんだよ」と名残惜しそうにしつつも、「新しい橋が、一日も早く完成してほしい」と願っていた。

 県伊賀建設事務所によると、昭和橋は当初、昨年11月ごろの撤去開始予定だったが、準備の関係で遅れていた。12月上旬から通行止めになり、周辺の工事は始まっていた。1月7日には、右岸側のたもとに立つ水神碑も移設された。

 昭和橋の撤去後は、今年度中に新しい橋の右岸側の基礎工事まで行う予定。長さ50メートル、幅約10メートルの鉄製橋になる計画で、車道は2車線、片側に歩道も付く。早ければ3年後に完成する予定だという。

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