【名張商工会議所が実施する職域接種会場となる名張産業振興センター「アスピア」1階多目的ホール=名張市南町で】

 三重県名張市の名張商工会議所は6月15日、新型コロナウイルスワクチンの職域接種を市内事業所に勤務する満18歳以上の従業員を対象に、7月上旬から実施する方針を発表した。

 政府は職域接種について、1か所で1000人以上の規模を要件として示しているが、同市内には1000人以上の規模の事業所がないとみられ、企業単独での実施はハードルが高かった。

 同商議所では、事業所からの要望を受け、共同での職域接種実施を決めた。会場は管理運営する名張産業振興センター「アスピア」(南町)1階多目的ホールとし、会員・非会員を問わず希望する市内の企業や事業所の従業員が接種できるようにする。

 同商議所によると、職域接種で使用するワクチンは4週間の間隔を空けて2回打つモデルナ社製で、自治体から接種券が届いていない人でも接種可能。医師や看護師は外部から派遣の内諾を得ているという。

 予定では、7月上旬から9月上旬までのおよそ2か月間で約3000人の接種を行い、毎週月・水・金曜日の午前9時から正午、午後1時から同4時に会場を設ける。予約受付は6月第4週中に開始する予定で、各事業所で接種希望者を取りまとめた後、同商議所に申し込む。詳細は後日改めて発表があるという。

 2016年の統計資料では、市内には2780の事業所があり、従業員数は計約2万6400人。申し込みの状況によっては、9月以降も延長を検討するという。

 川口佳秀会頭は「接種するなら早い方が良い。地域のワクチン普及に貢献できたら」と話していた。

 問い合わせは同商議所(0595・63・0080)まで。

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