【練習に励む杉本君=伊賀市比土のバンブーボルダリングで】

 高さ15メートルの壁を登る速さを競うスポーツクライミング競技の一つ「スピード」の第1回ユース日本選手権が3月に京都府内で開かれ、三重県名張市西田原の杉本侑翼君(14)(市立北中3年)が男子ユースB(2006、07年生まれ)で世代別の日本記録を更新する6秒98で優勝し、初代王者に輝いた。目標の6秒台をクリアし、大会の解説者に「スピードジャパンカップ(同種目の国内最高峰の大会)で見たい」と言わしめるほどの成長をみせている。

杉本君=同

 小学3年からクライミングを始め、昨夏までは、登った高さを競う「リード」、時間内に完登した課題数で競う「ボルダリング」の2種目で腕を磨き、20年度のユース日本代表にも選ばれた。昨秋から「全く違う面白さがあり、チャレンジしたくなった」というスピードも含めた3種目を並行して週4日ほど練習し、それ以外の日もクラブ活動やトレーニングに励んでいる。

練習に励む杉本君=同

 他の2種目とは異なり、スピードは2人ずつの対戦形式で、手足の回転の速さや体を引き上げる力など「自分との戦い」だけでなく、隣のレーンで登る「相手との戦い」もある。同大会では予選で男子ユースBの日本記録を更新(7秒02)し、その後の決勝で更に記録を縮めた。

 同大会のジュニア(02、03年生まれ)優勝者の記録は6秒80、ユースA(04、05年生まれ)は6秒72と、杉本君の出した記録との差はわずか。優勝インタビューでは「優勝を目指して、実際に取れたのでうれしい。これからも3種目に取り組み、今まで以上の結果を残せたら」と話していた。

 今夏の東京五輪ではボルダリング、リード、スピードの複合競技(コンバインド)としてスポーツクライミング競技が実施される。

2021年4月10日付793号1面から