【昨年の全国大会開会式の様子。中央付近の赤いユニホームが奈良マスターズ(宇陀市提供)】

「夢中に」「生きがいに」

 昨年11月下旬に神戸市で開かれた、60歳以上の男性による軟式野球の全国大会「第4回おじいちゃんの甲子園」に、奈良県宇陀市榛原天満台東4丁目の寺岡稔さん(76)が投手兼総監督を務めるチーム「奈良マスターズ」が県代表として出場。還暦の部で決勝進出を果たし、惜しくも優勝は逃したものの、準優勝という結果を残した。

寺岡稔さん

 少年時代に野球を始め、高校でも1年時は野球部に所属。社会人になってからも野球を続け、指導者になってからは高校、大学で軟式野球部の監督として指揮を執り、全国大会で好成績を収めた実績がある。現在は日本生涯還暦野球協会の理事長も務め、宇陀市をスポーツで盛り上げようと、球場新設を目標に掲げながら、競技の普及にも取り組んでいる。

 奈良マスターズのメンバーは、地元だけでなく県内、大阪、三重など近隣からも集まっているため、合同での練習は週1回だが、個々で自主的に練習に励んでいる。チームの目標を「日本一」に定め、寺岡さん自身が大学で研究した科学的なトレーニングも採り入れてきた。

 甲子園経験者が大勢いる香川県のチームとの準々決勝は、終盤の得点が効いて4‐0で勝利。過去に優勝チームも多い激戦区・四国の高知県代表との準決勝では、かつて郡山高で主将を務めた百合幸二郎さん(61)が打たせて取る投球で抑え、5‐0で快勝した。

 「野球はチームスポーツで、夢中になって取り組み、生きがいになれば、認知症や寝たきりの予防にもなる。興味がある方はぜひ参加して」と話す寺岡さんは「いずれは伊賀地域のチームともリーグ戦ができれば」と今後の目標を語った。

2021年1月30日付788号14面から