伊賀牛のブランド力・知名度向上に

 和牛の肥育管理や肉質の高さを競う「第67回近畿東海北陸連合肉牛共進会」がこのほど神戸市の中央卸売市場で開かれ、伊賀産肉牛生産振興協議会の奥田ゴールドファーム株式会社(名張市東町)が出品した雌牛が優秀賞2席を受賞した。【優秀賞2席の盾を手にする奥田社長】

 近畿東海北陸肉牛協会の主催で、管内6府県から「近江牛」「神戸ビーフ」「松阪牛」などの有名銘柄産地の和牛が競う国内屈指の品評会。今回は第1部(雌牛)に50頭、第2部(去勢牛)に47頭が出品された。

 昨年11月にあった共進会では、同社の雌牛「しほ」(重量596・5キロ)は第1部で、ロース芯面積とばら肉面積の大きさに加え、「サシ(霜降り)」と呼ばれる赤身肉の間に網目のように入った白い脂肪の入り具合も最高級(A5‐12)と評価され、計6頭出品された伊賀牛では唯一の入賞となった。

 「うまい牛肉の産地は、おいしい米の産地でもある」と話す、同社の奥田能己社長(43)。飼料には伊賀米の稲わらに米ぬか、酒かすなどを独自にブレンドして使っている。加熱処理された酒かすを使うことで、脂肪への吸収率が高まり、上質のサシが生まれるという。「血統にかかわらず、手間を惜しまず愛情を込めて肥育することで、クオリティーの高い肉牛に育てている」と強調する。

 同社は現在、同市東町の第1牧場で繁殖用として60頭を飼育し、伊賀市比土の第2牧場で約500頭の黒毛和牛を育てている。

 奥田社長は「伊賀牛は全国的にまだまだブランド力が足りず、キロ当たりの単価も他のブランド牛に比べて非常に安いのが現状。こうした共進会などへの参加、入賞を通じて伊賀牛の知名度を上げていきたい」と話した。

2021年1月16日付787号10面から