「地域おこし企業人」 児島永作さん

 総務省が推進する「地域おこし企業人交流プログラム」で伊賀市に派遣されている、通販会社「フェリシモ」(神戸市)東北事務所長の児島永作さん(43)=写真。伊賀の土産物開発や観光企画の担い手の養成など、着々とプログラムを進めている。

 同プログラムは、東京・名古屋・大阪の3大都市圏に所在する大企業などの社員を地方自治体に派遣してもらい、地域の活力を創出する事業。

 伊賀市小田町出身の児島さんは、幼いころは陶器を見るのが好きで、「地元で培った感性や感覚が今も役立っている」と語る。県立上野高校、国士館大学経済学部を経て、1999年に入社。当時は伊賀から神戸まで通勤していたという。

 2011年の東日本大震災後、東北のものづくりを応援する支援活動を展開。伝統工芸を採り入れた商品やクリエイターとのコラボ商品などの企画、被災したお母さんたちの手仕事を通して被災地に花を植える「東北花咲かお母さんプロジェクト」を立ち上げるなど、復興支援に取り組んだ。

 16年には仙台市に移り住み、東北事務所を開設。中小企業に商品開発のノウハウを教える「スタートライン」事業を始め、19年には規模を全国に拡大、オンラインスクールの事業運営やセミナーを開催するなどしてきた。

オンライン企画塾

 今年2月、伊賀市からの「地域おこし企業人」の提案がきっかけで、5月から最長3年間の任期で派遣され、市観光戦略課に所属することになった。派遣後すぐ、市民を対象にした「観光まちづくり企画塾」を開催。集まった市民メンバー40人を「土産物開発班」「観光コンテンツ班」「SNS発信班」の3つのグループに分け、助言、育成に取り組んでいる。

 児島さんによると、集まったメンバーたちは年齢や職業もさまざまだが、伊賀を思う「郷土愛」は熱く、「自分たちで生み出すことにわくわくしている」そうだ。10月末には、中間発表としての試作品なども出来上がるそうで、「伊賀の未来が、とても楽しみ」。

 最近、動画投稿サイト「ユーチューブ」に「IgaTube:伊賀チューブ」を開設。SNS班とともに地元の魅力を紹介する番組を発信しながら、登録者数を増やしている。

セミナーの様子(提供写真)

2020年9月12日付779号8面から