盆を前に、伊賀市の障害者施設「かしの木ひろば」(上野寺町)が取り組んでいる墓参り代行が最盛期を迎えている。8月11日には市内に住む人の依頼を受け、開化寺(小田町)などで利用者らが墓石磨きや花の交換にあたった。【墓を掃除する利用者と職員=伊賀市小田町で】

 高齢であったり、遠方に住んでいたりする理由で墓参りができない人に代わり、墓の手入れやお参りを行うもの。2013年に始まり、現在は知的障害や身体障害のある生活介護の利用者などが、日中活動の作業メニューの一環として取り組んでいる。

 市内に墓のある県内外の15人と契約を結んでおり、盆や彼岸、命日など、依頼者の要望に合わせて墓石拭きや草引き、花の交換などを約1時間かけて行い、作業後は線香をあげて合掌する。希望者には掃除前後の写真を送って報告している。墓の規模に応じて1回に付き1500円から2000円で契約しており、花などは別途実費としている。

 同施設の就労継続支援B型事業の作業メニューとして始めたが、再編で同事業が無くなったため、2年前からは新規の受け付けを停止。既存の依頼者のみ契約を続けているという。

 この日作業に当たった同施設の利用者の女性(42)は「知らない人の墓でも、奇麗になると私もうれしい」と熱心に取り組んでいた。稲森美智子所長は「従事できる利用者が限られ新規募集はしていないが、遠くは福岡県の依頼者もいて、今となってはやめられないほどニーズがある」と話した。